今回はXiaomiから発売されているMi Watchをレビューします。
3月18日にXiaomiから「Xiaomi Watch S1 Active」「Xiaomi Watch S1」というスマートウォッチが日本で発売開始しました。
気になるのは前々から高コスパと言われ続けていた「Mi Watch」を持っている人は新製品に乗り換えた方が良いのか、又Mi Watchを買いたいけど新製品を買った方がいいのか迷うかもしれないということだと思います。
そこで未だ高コスパなのか、今持っている人は乗り換えた方がいいのか、良い点、気になる点を徹底レビューしつつ判断したいと思います。
結論を言っちゃうと、個人的にはまだまだ鉄板スマートウォッチの1つだと思うよ。
価格
現在Amazonで約13,000円、楽天市場だと約17,000円ほどで販売されています。
セール時だとAmazonで約11,500円ほどで売られていることもあります。
スペック
名称 | Mi Watch |
カラー | ネイビーブルー、ブラック、ベージュ |
サイズ | 45.9 × 53.35 × 11.8mm |
本体材質 | ガラス繊維強化ポリアミド |
解像度 | 454×454 pixel |
バッテリー容量 | 420mAh |
防水 | 5ATM |
搭載センサー | 心拍数センサー、加速度センサー、ジャイロスコープ、 地磁気センサー、気圧センサー、環境光センサー |
衛星測位システム | GPS、GLONASS、Galileo、BDS |
心拍測定 | 〇 |
ストレス測定 | 〇 |
睡眠分析 | 〇 |
血中酸素濃度測定 | 〇(単発測定) |
音楽再生 | 〇 |
音楽保存 | × |
自動調光 | 〇 |
常時表示(AOD) | 〇 |
タイマー | 〇 |
ストップウォッチ | 〇 |
アラーム | 〇 |
コンパス | 〇 |
高度 | 〇 |
気圧 | 〇 |
女性向け周期機能 | × |
その他機能 | エネルギー機能、Alexa |
アプリ
Mi Watchと連携させるアプリは「Mi Fitness」になります。
外部アプリは「Strava」と連携できます。
外観
丸型のスマートウォッチでサイズは45.9 × 53.35 × 11.8mm、重さは49gと重さはありませんが、女性が身につけるには少し大きいかもしれません。
今回購入したのはブラックで、他にはネイビーブルーとベージュがあります。
本体材質はガラス繊維強化ポリアミドで出来ており、剛性、機械強度、硬度、靱性、クリープ強度に優れています。
高級感はありませんが、マットな塗装が施されているのでチープ感はありません。
ベゼルには白線にボタン付近に「HOME」と「SPORT」の文字があしらわれておりシンプルな中でもスポーティーさを感じます。
ベルトはシリコンタイプでストライプの模様が施されています。ベルト自体は少し固めです。
充電はピンタイプのマグネット充電器です。充電器は結構大きいので、マグネットもしっかりしていて外れたりすることもほとんどありません。
ディスプレイ/ウォッチフェイス
ディスプレイは1.39インチのAMOLEDディスプレイを搭載。1万円台のスマートウォッチでもAMOLEDで無い製品も結構あるので、その辺はさすがXiaomiといったところ。
解像度も454×454pixelの326ppiと高精細さはハイエンドのスマートウォッチと遜色ありません。
ウォッチフェイスは無料で約200種類!
ウォッチフェイスは定期的に追加されており、現在約200種類もあります。なんと有難いことにすべて無料です。
有料版も存在するHUAWEI製のスマートウォッチやWear OS搭載のスマートウォッチを除けば最多のウォッチフェイスを掲載しているのではないでしょうか。
ウォッチフェイスの種類としてはシンプルだったり、ギア感があるもの、アクティビティやユーティリティに富んだものが多いです。
自動調光、常時表示にも対応。ウォッチフェイス毎の常時表示文字盤はありませんが、常時表示専用のウォッチフェイスがアナログ、デジタル含め8種類あります。自動調光、常時表示は本体の設定項目から変更可能。
UI(ユーザーインターフェース)/動作性
見やすくて分かりやすいメインウィジェット
左⇄右スワイプで心拍数やストレス値の現在の状態を確認出来ます。
ウィジェットの上部にあるアイコンを選択するとそれぞれの詳細な項目にジャンプします。
ウィジェットの表示項目は非常にシンプルかつ必要な情報しか表示していないので、非常に見やすく分かりやすいです。
通知画面は逆に文字が小さくて絵文字が分かりづらい
上→下スワイプで通知を確認できます。
任意で好きなアプリから通知設定出来るので、この辺はしっかりしています。
何文字まで表示されるかは確認していませんが、Twitterの100文字はしっかり表示されます。絵文字にも対応しているのはありがたいです。
少し不満に思うのは通知の文字が結構小さいので、絵文字なんかは判別しづらいということ。
また通知時間が表示されないのも気になります。私は通知を後でまとめて確認する人間なので、いつ来たか分かったほうが便利です。
下→上スワイプでコントロールパネルが表示されます。「アラーム」、「手首を上げて点灯」、「通知OFF(DND)」、「スマホを探す」、「設定」、「Alexa」をメニューを介さずすぐ設定が可能。
時計画面の状態で右上のボタンを押すとメインメニューが表示もう1回押すと時計画面に戻ります。
メインメニューはタイル式になっており、使いたい機能にすぐ行ける反面、最初はアイコンが何の機能なのか分からず、慣れるまで時間が掛かります。
右上ボタンを長押しでAlexaが起動。右下ボタンを押すとワークアウトメニューが起動します。アプリから好きなスポーツを設定出来ます。
このワークアウトメニューの割り振りは他の機能を割り振り出来ても良かったなと思います。
私のようにあまり運動しない人間には必要ないんですよねぇ…
動作性も良し!一方でバイブレーションは不満も
スワイプ動作はかなり良いです。
最近ハイエンドのスマートウォッチだともう少しリフレッシュレートが高いものも多いのですが、追従性が良いお陰でヌルヌルサクサク動いています。
ハイエンドのスマートウォッチと遜色ないと個人的には思います。
バイブレーションは標準・強化の2種類。
音は大きいのですが、肌に振動が届いた気がしなく不満が残ります。「強化」にしても正直強さが変わった感じはしません。
ヘルスケア機能
心拍数、ストレス測定、睡眠分析、血中酸素濃度測定に対応
ヘルスケア機能に関しては心拍数、ストレス測定、睡眠分析、血中酸素濃度測定に対応。測定間隔は特に設定出来ませんが心拍数は毎秒計測していると思われます。
血中酸素濃度測定は手動測定のみ対応ですが、個人的には手動でも問題ありません。
睡眠分析はアプリでの分析情報が物足りない
これはどちらかと言うとアプリ側の気になる点ですが、睡眠分析の情報がHUAWEIやAmazfitのスマートウォッチと比べると項目が少ない点。
Mi Fitnessでは総睡眠時間の他、深い眠り、浅い眠り、レム睡眠、起きた時間のみしか確認出来ません。
HUWEI Healthだとこの他に呼吸の質を点数化したり、具体的なアドバイスをしてくれたりしているので、Mi Fitnessでも独自の分析情報が欲しかった所です。
エネルギー機能は便利な機能。だが…
Mi Watchにはエネルギー機能と呼ばれる、ストレスを感じたりワークアウトをすると消費、睡眠やリラックスすると回復しMAX100として疑似体力を数値化する機能があります。
ストレスや心拍数、ワークアウト、睡眠状態を総合的に判断して、一目で自分の擬似的な体力を確認出来るので、とても便利な機能です。
しかし、この機能正直に言って長時間寝たのにエネルギーが全然回復してなかったり、逆に睡眠時間が短いのに結構エネルギー値が回復してたりと、体感とスマートウォッチとでかなり差異がある事が多いです。
もちろんエネルギー機能自体は目安なので、必ずしも自分の体力がスマートウォッチの通りではないというのが前提ですが、少なくとも自分には参考にならないです。
最近のスマートウォッチに搭載されている女性の周期管理機能は無し
昨今のスマートウォッチでは女性の周期管理機能が搭載されている製品が増えましたが、Mi Watch本体にはこの機能は搭載されていません。
一応アプリでの管理は可能になっています。
ワークアウト
117種類のスポーツに対応
ワークアウトは117種類に対応。本体には30種類保存が可能。昨今はワークアウトの種類も数多く対応するのがトレンドのようです。
「こんなスポーツが対応してない!」という事はほぼ無いでしょう。
以下それぞれの計測出来る項目になります。
ウォーキング・ランニング
- 距離
- 現在のペース
- 心拍数
- 最後の1キロペース
- 平均ペース
- 現在のペース
- カロリー
- ピッチ
- 歩幅
- 歩数
ハイキング・トレッキング・トレイルラン・屋外サイクリング
- 距離
- 歩数
- 心拍数
- 最後の1キロ速度
- 平均速度
- 現在の速度
- カロリー
- 累計上昇
- 累計下降
- 現在地の海抜
プールでの水泳
- 往復数
- 前のペース
- カロリー
防水機能としては5ATMに対応なのでスマートウォッチを装着したままで手を洗ったり、水泳も可能です。
私は運動をあまりしないので、正直どれくらい測定項目があればいいのか分かりませんが、これくらい測定出来るのであれば、不自由なく運動に取り組めるはずです。
その他機能
Alexa対応
Mi WatchはAlexaに対応しています。メニュー一覧から又は右上ボタン長押し、コントロールパネルの一番上を押すとAlexaが起動します。
起動には多少の時間が掛かるし、聞き取ってからも一呼吸があるのでEcho Dotなどのアウェイクワードで始動するEchoシリーズより使い辛いです。
しかしEchoシリーズを持っていないけどIoT家電を持っている人や、外出先でIoT家電を操作したい場合などには非常に便利です。
またタイマーやアラームをAlexaを介して設定できる点も良い点です。
Mi Watchはこの値段帯ではめずらしく、気圧や高度が測定できたりします。
気圧は天気予報を見るとある程度合っているのですが、現在地の高度は国土地理院のマップと比較しても数値が全然違うので当てになりません。
精度比較
心拍数比較
高精度と言われる胸につける心拍計Polar H10とボクシングエクササイズで比較
ある程度の上下変動には対応できてはいるのですが、Mi watchの方は急に心拍数上昇したり、逆にPolar H10で上がっているところでMi Watchは下がったりと良いとは言えません。
歩数比較
歩数計 | Mi Watch | 誤差 |
2892 | 2886 | -6歩(0.2%) |
ウォーキングで歩数計と比較しましたが、1%以内と大変精度は良いです。
GPS精度
Mi Watchは4つの衛星測位システム(GPS・GLONASS・Galileo・Beidou)が搭載されています。
ウォーキングで割と高めの建物がある道を歩いて精度を確認しました。結果見てみるとを極端にズレることなくキチンと通った道のりを辿っています。
電池持ち
Mi Watchは基本的にヘルスケア機能の測定間隔を設定が出来るわけではなく、ON・OFFの切り替えのみです。
今回はヘルスケア機能を全てONにしつつ、常時表示の場合・ワークアウトを30分ほどした場合3パターンで電池の減りを確認しました。
すべて自動測定をONにしても電池持ちは11日〜12日と結構良いです。特に心拍数は毎秒測定なのにこれは凄いと思います。
一方で常時表示でヘルスケアの自動測定をONにすると4〜5日とかなり悪くなります。
常時表示にしながら身につけたい場合はいずれかのヘルスケアの自動測定をOFFにしないと結構厳しい日数になってしまいます。
まとめ
細々した所で気になるところはありますが、約13,000円でこれだけの機能が詰め込まれている製品は中々ありません。
1万円台のスマートウォッチとしてはこれを買えば満足すること間違いないです。
一方でMi Watchは発売されてから1年ほど経ちますが、なかなか割引がありません。
似たような機能でHUAWEI Watch Fit無印はAmazonで約15,000円→約11,500円、Amazfit GTS2 miniは約13,000円→約10,000円と他社では値引きされて、Mi Watchと同じくらいのコスパになってきています。
そういった点では相対的にオススメ度は下がってしまいます。
Xiaomi Watch S1・S1 Activeとの違い
Mi Watch | Xiaomi Watch S1 Active Xiaomi Watch S1 | |
---|---|---|
本体材質 | ガラス繊維強化ポリアミド | ガラス繊維強化ポリアミド+メタルベゼル サージカルステンレス+サファイアガラス |
充電方法 | マグネット式 | マグネット式 ワイヤレス式 |
血中酸素濃度測定 | 〇(手動測定) | ◎(自動測定) |
心拍測定 | 〇 | 〇 |
ストレス測定 | 〇 | 〇 |
睡眠分析 | 〇 | 〇 |
エネルギー機能 | 〇 | × |
衛星測位システム | 4つ | 5つ |
電池持ち(通常使用) | 公称値16日 | 公称値12日 |
追加アプリ | × | 3種類 |
動作性 | 〇 | ◎ |
女性向け周期機能 | × | 〇 |
音楽保存 | × | × |
通話機能 | × | △(発信は出来ない) |
SOS機能 | × | 〇 |
気圧・高度計 | 〇 | 〇 |
コンパス | 〇 | 〇 |
Alexa | 〇 | 〇 |
値段 | 約13,000円 | 約23,000円 約33,000円 |
機能性で見るなら通話機能・血中酸素濃度自動測定・女性向け周期機能これらの機能が欲しい!という人以外はMi Watchで問題ないと思います。
個人的なイメージとしては
Mi Watch→機能重視、コスパを求める人向け
Xiaomi Watch S1・S1 Active→スマートウォッチにハード、ソフト面含めリッチさを求める人向け
という感じでベクトルが違うスマートウォッチと捉えた方がいいかもしれません。