今回はmobvoiより発売されたスマートウォッチTicWatch GTHについて徹底レビューしていきたいと思います。
TicWatchと言えばWear OS搭載のスマートウォッチで有名ですが、今回のGTHは独自OSかつ1万円以下にはあまり無い機能を搭載しているようです。
良い点、悪い点を含めて解説していきます!
外観
本体は一般的なスクエア型の形状で43.2×35.2×10.5mmと最近の大型化しているスマートウォッチ業界のなかでは割と小ぶりな方。
ケース材質は公式では金属と記載されていて、実際見てみてもマットな質感でチープ感はありません。
重量はベルト含めて47gとケース材質が金属なのにそれを思わせない軽さになっています。
ボタンはケースの加工と違って少しキラッとしているのも手間を感じます。
ベルトはワンタッチ式で外せるタイプの一般的なシリコンベルトですが、少しサラサラしていて硬さもちょうど良い感じで着け心地も良かったです。
バックケースも金属製でセンサー類付近はプラスチックになっています。
バックルはステンレス製かと思われます。
充電は専用のピンタイプ充電器。
このピンが結構外れやすく、もう少しマグネットがしっかりしてもらいたい所。
又、充電中何%まで充電されたかの表示が無くスマホで確認しなければならないのも少し気になります。
ディスプレイ/ウォッチフェイス
ディスプレイは1.55インチのTFTスクリーンということで発色の面ではAMOLEDスクリーンには劣りますが、解像度は360×320pixelと高精細なディスプレイを採用しています。
明るさは自動調整機能は無く4段階まで、普通に見る分には特に不満はありません。
ウォッチフェイスは計112種類と結構種類があります。高精細なディスプレイに合わせたポップだったり写実的なものが多いです。AOD(常時表示機能)や自動調光機能はありません。
男性よりも女性を意識しているのかなと感じます。
自分は好きなウォッチフェイスもまあまあ多いのですが、情報量が多いウォッチフェイスが少ない気がします。
特に電池残量が表示されてるものが非常に少ないので、気づいたら「もう充電しなきゃ!」ということも。
ダイヤルセンターからウォッチフェイスは変更出来るのですが、本体に保存出来るのは1種類のみで、4種類デフォルトは消せないので注意。
同期時間も若干掛かるので、頻繁にウォッチフェイス変えたい人にはストレスを感じるかもしれません。
UI(ユーザーインターフェース)と動作感
次に動作面を確認していきます。
横にスワイプすると
- アクティビティ
- 睡眠記録
- ワークアウト一覧
- 呼吸数、体温、血中酸素濃度の記録
- 心拍数
- 天気
を見ることが出来ます。
ハイエンド機のようにサクサクとまではいきませんが、ストレスなく動作します。
ボタンは一回押すと機能一覧が、もう一回押すとメイン画面に戻ります。
上スワイプすると輝度やDND設定を変更出来ます。
下スワイプをすると通知が確認出来ます。もちろん日本語通知対応。
表示文字数はおよそ30字強なので長文は表示されません。
通知画面になると一転、ジャギーががって見えているのでここだけクオリティが下がっています。
通知設定は全アプリではなく、主に海外で使われてるSNSやフィットネス系アプリのみ対応となっています。
機能
心拍数の精度は良い
心拍数は【健康】の項目から【TicPulse】を選択すると確認可能。
常時測定可能ですが、特に間隔を設定は出来ません。
又、本体でもアプリからも心拍数は棒グラフでしか表示されないので、時間ごとの変動は分からないのは少し残念です。
ただし、ワークアウト時の心拍数は折れ線グラフでデータに残ります。
精度はというと、他の方のレビューでもかなり精度が良いと言われているXiaomi のMi watchと比較。
高低変動が出来ているので、ある程度精度は良いかと思われます。
睡眠測定はレム睡眠が計測できない
睡眠測定は本体の【睡眠】項目から確認出来ます。入眠、起床に関してはある程度正確ですが、レム睡眠は計測できません。
睡眠項目では睡眠の詳細な情報と共に心拍数とSpO2の推移を確認出来るので、無呼吸症候群の方には有益な情報になるのではないでしょうか。
ストレス測定は単発のみ
ストレス測定は【健康】の【TicZen】から確認可能。
常時測定が出来ず、単発測定のみ。
更に一回の測定に3分ほど掛かるので、それがストレスになるという本末転倒。
ちなみにアプリや本体でも測定結果のグラフは確認出来ません。
他の機能を充実させているのでしょうがないところでしょうか。
【SpO2は常時測定可能】
血中酸素飽和濃度は【健康】の【TicOxygen】から確認出来ます。
ハイエンドでもなかなか無いSpO2の常時測定機能がこのGTHにはあります。
精度は不明ですが、低価格で実現しているのはすごい事です。
体温測定の再現性が微妙
目玉の体温測定は【健康】の【TicTemp】から確認可能。常時測定可能で推移はスマホのほうで確認ができます。
何回か測ってみましたが、精度はというと微妙です。
体温計と違う温度が出ることが多く、たまに一致する程度。
24時間のグラフで見てみるとだいぶ体温の変化が不安定で結構36℃をかなり下回る時があり、参考になるかというと微妙な所です。
他の方のレビュー見ると精度が結構良かったので、自分の端末がハズレなのか、手首の温度が環境にかなり左右されやすいので季節によって精度が出にくいという可能性もありますね。
ワークアウトと歩数の精度
ワークアウトは計14種類と少なめ。GPSも内蔵されていませんが、スマホからワークアウトをスタートさせれば、スマホの位置情報を使って移動経路を確認できます。
アプリで表示される結果情報は少なめ。自分が使用する分には特に問題ありません。
Mobvoiアプリは外部アプリ【Google Fit】・【Strava】・【Runkeeper】と連携可能。
その他機能
その他機能としては
- 天気(向こう3日分)
- TicBreathe(呼吸法)
- ストップウォッチ
- タイマー(1分・3分・5分・10分・15分・30分・60分・カスタマイズ)
- 音楽コントロール
- 懐中電灯
- スマホを探す
- 省電力モード
- DND(Do Not Disturb)モード(通知OFFモード)
と一通りスマートウォッチに備わっている機能はついています。
アラームはスマホでのみ設定出来ます。
電池持ち
本体の充電容量は260mAhで、バッテリー持ちは公称値だと10日になっていますが、実際はどうでしょうか。
条件として
- 心拍数自動検出ON
- 血中酸素自動検出ON
- 低温自動検出ON
- 呼吸数の自動検出ON
- 手首を上げて点灯OFF
にして1日で約8%消費でした。
手首を上げて点灯ONにしたり、ワークアウトを週数回すればもう少し消費されるでしょうが、おおよそ公式通りではないでしょうか。
まとめ
1万円以下の低価格ながら、高精細ディスプレイ、多機能、電池持ちが良いとうまくまとまった製品です。
特に体温測定、SpO2常時測定、呼吸数測定を同時に備えている製品はなかなかないように思います。
ただし、測定結果をアプリや本体で確認出来なかったり、測定精度が微妙だったりと健康管理に関してはもう一歩足りない点が多いです。
これらの点をもっとブラッシュアップ出来たら、もっとコスパの良い製品になったのではないでしょうか。